izumi - 巣山工務店

第5話　ブルートレインと水中眼鏡

第5話　ブルートレインと水中眼鏡夏休みに入るとすぐに、二人の従兄弟は毎年ブルートレインに乗って我が家に帰ってきた。一人は僕と同い年で、その一つ上の兄の男兄弟は相模原育ちの都会っ子だったけれど、田舎っ子の僕とも馬が合っ… 続きを読む第5話　ブルートレインと水中眼鏡

第4話　レンゲのしとねあの時僕は小学何年生だったのだろう？多分、三年生か、あるいは二年生だったかもしれない。とにかく新しい学年が始まって間もない春の日。家庭訪問で担任の先生が家にやってくるという日だった。学校は午前… 続きを読む第4話　レンゲのしとね

第3話　地面の湖　風呂上がりに二階の自分の部屋に上がり、窓を開けてベランダに出た。乾いた普通サイズのタオルでもう一度髪をかき回し、それを肩にかけて「ふう」と息をついた時、目の前が一面、湖になっている事に気付いた。僕は正… 続きを読む第3話　地面の湖

第2話　犬の話その日以来、僕は犬が怖くなくなったんだと思う。夏休みの入る少し前だった。学校の帰り道にある農家の垣根の向こうに、小さい蜜柑の実がたくさんなっているのに気がついた。つい最近まで白い花が咲き、ほんのり甘い香… 続きを読む第2話　犬の話

第1話　手帳の鉛筆そう言えば、窓の外の木の向こうには小学校のプールほどな池があった。夏のはじめ頃だったと思う。誰かに誘われて、その家に遊びに行くという体験は転校する前もなかったのだから、ようやく新しい学校に慣れて友達と… 続きを読む第1話　手帳の鉛筆

『道具』巣山工務店の三人に、仕事をする上で常に身近にある道具は何か？聞いてみた。「相棒」とも呼べる男たちの道具とは？巣山　裕司皮のペンケースに納められた筆記用具と定規。巣山は設計と工程管理、現場での打… 続きを読む道具

『法華嶽』国富町の名所といえば法華嶽（ほっけだけ）。宮崎平野を一望できるスポットで、巣山は毎年ここから初日の出を拝むのが恒例。草スキーも楽しめる広い原っぱもある公園です。法華嶽薬師寺は山の中腹にあります。参道の入… 続きを読む法華嶽

『地鎮祭』地鎮祭は家を建て始めることを神様に報告し、工事の安全と施主様ご家族の末永い反映を願う大切な神事。毎回、身の引き締まる思いでこの日を迎えます。玉串をささげ、それぞれに祈ります。ご家族の幸せの舞台となる、大切な… 続きを読む地鎮祭